先週土曜日に、渋谷LE DECOでの「贅」というユニットの公園を見てきました。
贅「煙の先」
脚本:前川知大
共演:板垣雄亮・岩井秀人・内田滋 ・瀧川英次
1月16日(火)〜21日(日) at渋谷・ギャラリーLE DECO
○コンセプト○
「内臓をえぐるような人間の暗部の描写」
それも良い。
しかし、
シリアスになればなるほど沸き上がっちゃう、
『演劇の恥ずかしさ』
も忘れられない
ならば両方やりきる。
それが「贅」。
あくまで物語世界を大切にしつつ、いかにそこで自由になれるか、ということ
らいいのですが。
初めよくわからなかったのですが、プレビュー公演を年末に見に行った際に、
「こういうことか!」と納得しました(笑)
プレビュー公演はあった本編の前の台本読みは、本公演ではありませんでした。
が、大きな舞台だったらカーテンの裏でやっているであろう、舞台の
セッティングや役者の準備などはそのまま隠すことなくやっていました。
前説の内田さんがすげー可愛かったです。
本編のストーリーは、花屋でとある鉢植えを万引きをした女が、その花屋の店長に
見つかり問いただされている(?)シーンから始まります。
役どころとしては、花屋の店員と女と知り合いの男が一人。
店長は高級花の転売を目的とした万引きではないかと疑うけれど、男から
の話で、女は植物学を学ぶ健気な苦学生であることを聞きその場は見逃す。
でもやっぱり疑ってる。
店員はそんな店長に対し感情的に反発するけど、結局その疑惑は当たっていた
ことを知る。
万引きという「煙」から、転売という「火」を見つけてしまったわけですな。
でも「煙の先」の「火」はそれで終わるのかな?
男は女の知識を利用し荒稼ぎしているわけですが、店員はそれをやめさせたい。
巧みに自分は主犯ではないという証拠を作り上げていた男。
それに抗えなかった女。
男がいなくなれば女は助かる。万引きしたのも助けて欲しいからだ、と言う店員。
男は言う。
「君が言い出したことだろ?」
助けたい店員が最後にのこした言葉。
「君が言ったんだからね?!」
ストーリーだけだとすっげーシリアスなんですが、要所要所がコントばりに
面白いのです。
従業員控え室で女を問い詰めるシーンとか。
花の話題で盛り上がるシーンとか。
女の家に店員が向かうシーンとか。
しかもそれが台本なのかアドリブなのかがわからない(笑)
個人的にツボだったのは板垣さん。
板垣さんのボケに、もう半分手放した感じの瀧川さんの接し方がものすごく
好きでした。
プレビュー公演よりシリアスな感じが強くなって、あれー??
とか思ってたんですが、後日ブログ見回ってびっくり。
そう意識していたのですね。
結局思う壺だったわけです。くっそぅ。
思うに「贅」をたっぷり味わうには一公演だけでなく、2回ぐらい見たほうが
良いのかも。
っていうか観たくなっちゃうでしょ、コレは。