smahmediaの河野さんの主催する私塾
【mixbeat】のワークショップに参加してきました。
一般的に知られているコンセンサスゲームを、mixbeatにてもっと独自に練り直した”新コンセンサスゲーム”の実践です。
元々のコンセンサスゲームを私は知らなくて、今回塾生の方が練り直したマニュアルが公開されていたため、本来のゲームとの違いを参加前に確認。
そもそものゲームの目的が違っていたり、その目的に応じた判断基準を設定があったりとかかなりオリジナルなものになっていました。
詳しくは資料があるのでそちらをご参考ください。
「新コンセンサスゲーム」マニュアル公開&体験希望者募集のお知らせ全体のワークショップの流れとしては、ペアを1つ作り(A,B)、前半のお題ではAがディスカッション参加してBがその人の記録係。
後半のお題ではBがディスカッションに参加をしてAが記録係、という進め方でした。
私は前半にディスカッションをして、後半記録係を行いました。
ディスカッションのお題は『トレンディドラマのヒット曲ランキング』。
10曲挙げられている選択肢を、ランキングに当てはめていくってやつですね。
TV番組のクイズでありそう(笑)
ちなみにここで挙げられてた1曲が、ゲーム後の懇親会のお店で流れてました。以下、振り返りです。
まずディスカッションを通じての自分自身の振り返り点を大きく3つ。
○前半様子見。自分の手札を出さずに話を聞くのはズルイ。
○色々な情報を発信はするものの、それに対する妥当性は聞かない。押すというよりも自分で引っ込める感じ。じゃなぁ、なんで出すんだよと。
○ディスカッションに入る前の思考で既に軸がない(これはお題の性質もあったかも)。なのでたまに出る反論が理論に対して感情(主観)になる。
こんなところでしょうか。
それから、コンセンサスゲーム全体通じての振り返り点。
○「合意」を得るためにはまず判断基準となる軸を決める。その軸の共有と一貫性が最終的な『合意を得た答え』になる。
○軸をどうするか、の議論ばがりがされすぎちゃうと先の「答え」を可視化しようとしてその議論自体がおなりになり結果軸がぶれる。
○人の発言の観察はすごい大事。その後のフィードバックはもっと大事。
これは掘り下げますと、1つ目・2つ目は塾生と河野さんからのフィードバックで感じたポイント。
今まで自分の中で「合意」って「妥協点を2人(もしくは多人数)の間で何処に持ってくか」というポイントだと思ってたんですが、それはこの「妥協」(に見えるポイント)そのものに「合意」がとれてなかったからなんだなー、と実感。
河野さんが仰った「個人を主張から切り離す」ってのがこのゲームの合意方法。
客観的に判断する、って良く言うけどまさにそれですね。
休憩時間に塾生の方とも「感情とは切り離した納得っていう"合意点"を探すゲーム。」というもっと噛み砕いた言い方で話をさせてもらったり。
現実世界、他人と話をせずに物事を進めることってまずないので、「前提共有」は常に意識したいところ。
3つ目は、自己の客観視という点。
新人研修でよく自分の会社の説明を上司にしてフィードバックをもらうという営業研修や、上司面談での普段の振る舞いのフィードバックをもらうことは今までありました。
ですが自分が管理職にならない限りは、他人の振る舞いを見る(評価する)という経験はまず、ない。
30分間凝視ですからね。
「投影」という意味で大事だなぁ、と。
良い点、悪い点って表裏一体で、自分にとって良い事だと思ってたことがディスカッションだと裏目に出てしまったりとか。
よく私が意識してる持論として、『他人に対してのイラっとポイントは、自分自身のコンプレックス』というのがあるんですが、これは今回でも言えました。
あと、その他雑感をいくつか。
ゲームの運営に関してなんですが、塾生実施時の授業(?)でも河野さんが以下のように書いているんですが、お題の設定って難しそう。
やってみての結論としてはデータのほうはなかなか難しいなと。より正確に言うならば知識が足りない者同士の場合は議論が活性化しない。当人にも自信がない
し、共通の知識や経験がないのでコンセンサスも得にくく、なんとなくの印象論(「博多の人はお酒飲みそう」とか)で決まっていくことが多かった。
アンケート設計するときもそうなんですが、出題側ってやっぱり難しい。
その選択肢を出してきた意図とかを変に勘ぐってしっまったりお題そのものに関する前提条件の探りから入ったり、本来であればその前提条件を元に「判断基準」を探っていくものであるはずなのに、そこが何だか腑に落ちない感じでした。
(あ、これはマニュアル見返したら出典や調査方法を明記するってあるんでそこでリカバリーできるかな?)
運営側の判断として、社内のディスカッションであれば当人達の軸がはっきりしてて「答え」のないものでも良いけど、よく知らない人同士でやるときにはわかりやすい「答え」があるほうが良い、ということがあったらしいですが、それって今考えると逆のような気も。
知らない人同士で「答え」を出そうと話をする場合、合意そのものよりも「答え」を出す方に意識のバイアスが係りやすいかなと思いました。
データとして「正解」が存在すること、が無意識の前提条件になってしまうから。
軸を決める、ということについてはグロービスに通ってたときに自分の答えの基準を決めるという事をやっていたんですが(よく言うKSFを1つ決めてから論を展開していくというやつですね)、それは与えられている前提条件が多いからなんだなあと改めて分かりました。
なんか1つ思ったのは、逆に情報を色々与えて、自分の軸を決める時間があってもいいのかなと。
実際の会社の話し合い、プロジェクトの話し合いでは自分の周りの情報がそもそもそろってる状態で、個人のスタンスで「お題」が展開していくので、今回であれば、参加前にあらかじめ答えのないお題を教えてしまって「テスト」時間はなくても良かったのかもとか。
その辺は何ゆえ即興なのかも掘り下げれば良かった。
もう1点は自分の今の問題の何処にこれを落としこめるかなと考えたんですが、すごい色々落としどころがありました(笑・それもどうなの)
ですが、日々のディスカッション云々よりも組織論の話に近くなりそう。
例えば1つの組織を新しく作るという状況になったときに、トップがそれぞれに役割を振っていきます。
個人の特性も加味して。
そうするとその組織の中での求められている役割に不満を持ったりする。
それは個人のキャリアパスとずれるとか、そういう話なのかもしれない。
でも一番大きいのは、その組織像をメンバー全員で共有できてるかどうかかでそこのズレへの納得度って違うのかなと。
それは個人面談で愚痴や文句を聞いて押しとどめることでもなく、「メンバー全員」での組織像への「合意」を持った方がいいなと。
それは理論は通ってるけど納得できない点があれば、正しい理論で説き伏せたりするのではなく、相手理論の引き出し方っていうのも大事だなと。
逆に私の場合は、自分の理論の説明のしかたが上手くいかない場合があるんですが・・・。
あと、あるサイトのコンテンツ精査の仕事をしていて最近上手く合意が取れた話し合いがあったんですがそれは逆に軸の共有が出来たからだな、と成功理由の振り返りにもなったりしました。
そんな感じで色々気付きを持ち帰れた時間となりました。
参加できて良かったです。
有難うございました!
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